mr.novemberのブログ

暇と退屈、そして音楽の楽しみ方。

【Live Report】Hostess Club Weekender _ Day1(@ Feb 25, 2014)

7度目は新木場に拠点を移しての開催

大変遅ればせながらですが、今回も参加してきた<Hostess Club Weekender>を振り返ってみます。初回から早2年、通算7度目の開催の今回は新木場スタジオコーストへと規模をスケールし、このイベントの定着を示した形になりましたね(導線等のオペレーション面の課題は多いですが)。

 これまで4,5回の参加していますが、
過去からの変化も踏まえて今回改めて<HCW>というイベントへの所感をレジュメすると、

  • イベントとしての完全な定着
    →アクトに過度に依存せず「HCWだから」という理由で一定の集客が可能
  • 今後はスケールよりも「イベント」以上の何かを目指すべき
     → 詳細は近々別のエントリで別途
  • 新木場開催を続けるならオペレーションは早急に洗練すべき
    →丸一日過ごす空間としては余りにも環境が悪過ぎます

 

という感じで、特に2つ目なんかはもう少し深堀りして考えることがあるかなと思っています。財布のキャップは変わらないのにフェス、イベントインフレが過ぎている昨今ということもある中余計に大事かと。
あとは海外アーティストのライブやイベントには殆ど行かないけど、国内アーティストのそれには幅広く足を運んでいる友人が「自分が普段参加する邦楽イベントと<HCW>のクラスターは全然違う」と言っていたのも自分には新鮮で、<HCW>はさほどストイックなリスナーだけが集まっているわけではないカジュアルな印象を持っていただけに、まだまだ気づいていない「断絶」がマーケットにはあるのだなと改めて。

 

という話は後回しにして、まずは<1日目>の簡単なレポートをさくっといきましょう。

 

<1日目>ライブレポート

■Errors:
”いきなりの・・・”

まずはErrors。と、いきたいところですが例の大雪の影響で最寄り駅までのバスが大幅に遅延したこともあり、思いっきり遅刻したのでど頭から見逃しました。スイマセン・・・

■Ásgeir
エレクトロニカ回帰と声の復権”

気を取り直して2組目。「アイスランドで最速の売上」とかそういう謳い文句はどうでも良いとして、すんごく良かった。繊細なタッチながら張りがあって通る声、安心感のある演奏、オーソドックスに足腰がしっかりしたソングライティング、全てが噛み合ってライブを構築していた。その音の質感からは以前のエントリFlumeSOHNに対しても使ったゼロ年代初頭のエレクトロニカと声の回帰」をこのアウスゲイルにも感じた。期待値が高くなかっただけに嬉しいサプライズ

■Daughter
”失われた幽玄を勝手に追い求めて”

 この日一番楽しみだったDaughter。結果は期待通りのパフォーマンス。僕にとってこのバンドはCat Powerが失ってしまったものを見せてくれる存在だ。多分的外れな期待なんだけどね(笑)。Cat Powerがそのパーソナリティに孕んでいたフラジャイルさではなく、音楽そのものに漂っていたフラジャイルさ、それがDaughterにはある気がしている。エレクトロニカではないけれど、このバンドもロンドン出身ながらゼロ年代初頭の米インディーシーンを想起させるのが不思議なとこです。終始リラックスしてにこやかなMCの中、突然「Next song is about the end of the world」とさらりと紹介するその感性が好きです。(笑)

 

■Chuvches
”まだまだ大化けしそうな予感”

ハコの音響の良さも手伝ったのかサマソニ出演時と比べて、その圧倒的な出音の良さと文字通りのスケール感に驚いた。初日ソールドアウトの最大の貢献者(おそらく)として不足ない堂々のパフォーマンス。実は<ケミカル・アンダーグラウンド>繋がりのこの日のトリ=MOGWAIへのバトンをきっちり渡すどころかこの日一番のハイライトだったのでは?ローレンのバンマス然とした佇まいはまだまだこのバンドのステージを押し上げていく気がします。ってか絶対怖いよね、ローレン。(笑)

 

Mogwai
”飽きには抗えず”

いやぁ〜、彼等は何も悪くないけれど特別「イン」なタイミングでもないので、やっぱり途中で飽きて帰ってしまいました。そもそも”Xmas Steps””2 Rights Make 1 Wrong(タイトルカッコ良いよね)”Helicon1“しか期待していないという不順なオーディエンスなのが間違いって話なんだけどね。最近のセットリストを見ても90年代後半からゼロ年代中盤の頃までの曲は殆ど演らない感じだったのもあり、真ん中くらいで諦めて抜けてしまいました。ライブ自体は相変わらず素晴らしいギターの音だったし、過去に生きてないというのは凄いことだと思います・・・。

 って取って付けたような褒め言葉ですが・・・。あ、でもアンコールで”Helicon1”は演ったのね。(笑)

 

 

とやや低空飛行に見える初日のレポートですが、出演アクトのパフォーマンスは大いに楽しめたし、特にAsgeir、Daughterは本当に素晴らしかった。
それよりも会場のキャパオーバーな感じと導線の悪さ、飲食エリアの貧相さなどが大分居心地の印象を押し下げてしまったのはやはり残念。次回開催での修正を期待。

さて、何とか近いうちに<2日目>のレポートと番外編もアップできればと思ってます。

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